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  • くるみ

「ミナリ」


物語は7歳の息子デビットの目を通して語られる。開拓一家には、悲劇が次々に襲いかかる。井戸が枯れ、農園のために水道代がかさんでいく。韓国から移住してきたモニカの母スーンジャは、料理もできず、文字も読めず、子どもに花札を教えるだけ。ジェイコブは、農園とヒヨコ鑑別という二重の労働。その疲労困ぱいな中、スーンジャが倒れる・・・。

物語は葛藤と悲劇が続く淡々とした映像描写で、無数の移民がたどってきた「現実」に深く引き込まれていく。一家を絶望に突き落とす事件の後、最後のシーンは多くの観客の胸を打つ。スーンジャおばあちゃんのキャラクターが、物語の悲劇を緩和する。

監督賞や作品賞など、アカデミー賞6部門にノミネートされている話題の映画。

リー・アイザック・チョン脚本・監督 。ムーンライト」などを手掛けたスタジオ「A24」と、ブラッド・ピットの製作会社「PLAN B」がタッグを組んで制作した映画である。おばあちゃん役のユン・ヨジョンが最優秀助演女優賞、韓国人俳優初の快挙、この方の演技が印象深い作品でもある。


「移民」キーワードの映画である。

アメリカ人は厳密にいうと、先住民以外は、100%移民か、移民の末裔と言っていい。主人公の一家は、韓国からの移民だが、描かれたドラマは、メキシコ人、フランス人、黒人、どんなアメリカ人にも当てはまる。誰もが、血がにじむような苦労を重ねて、アメリカに根を下ろそうとし、その葛藤は今日4480万人いる移民の中で続いている。「ミナリ」は今日にも通じる移民の「根性物語」を描き切った。


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