日本の未来をシビアに描いた映画です。膨れ上がる社会保障費の対策として、75歳以上の高齢者が自ら死を選び、国が支援する制度”プラン 75”施行後の日本を舞台に、命の選択を迫られる女性の姿を描く。倍賞千恵子が主演を務め、磯村勇斗、たかお鷹、河合優実らが共演する。
2022年上映/日本/早川千絵監督
これが長編デビュー作となる早川千絵監督が、是枝裕和監督が総合監修を務めたオムニバス映画「十年 Ten Years Japan」の一編として発表した短編「PLAN75」を自ら長編化。初長編監督作にして第75回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門に出品。初長編作品に与えられるカメラドールのスペシャルメンション(次点)に選ばれた。
映画は2025年少子高齢化社会で社会保障費が国の予算を圧迫して立て直す為「PLAN75」という社会保障制度を取り入れた日本が描かれています。今年日本の国債と借入金を合わせて国の借金が1,241兆円となる発表がありました。この映画は膨れ上がる社会保障費の穴埋めをその場しのぎの国債発行でかわしてきた借金国日本の現状のゆくへを暗示しています。経済危機をIMF(国際通貨基金)が介入し建て治した韓国。90年代経済危機を抜本的な歳出削減と国民の負担率を上げて財政再建を果たしたスウェーデン。映画のような結末にならないように、未来の子供達や若者達に負の遺産を残さず立て直す第3の道があればと願います。
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